今回のカジュアル統率者
『イコリア:巨獣の棲処』の相棒クリーチャーサイクルの1枚。
先日、Nobutaneさんからこんなコメントを頂いた
いつも楽しく拝見させていただいております。今回も工夫を凝らされた素晴らしいデッキになっていると思います。
ところで自分はよくARENAの方でルールスを相棒にしてデッキを組んでいますが統率者戦でもルールスを相棒(統率者ではなく)にしたデッキを組んでみたいと思いました。しかしながら自分の知識では難しかったです。
どうかそちらでもルールスを相棒にしたデッキを考えていただけないでしょうか。
《集めるもの、ウモーリ》を相棒指定したデッキは紹介していたが、それ以外の相棒クリーチャーでデッキ紹介はしていなかった。
じゃあ、今回も相棒指定したデッキをサクっと・・・
それが《夢の巣のルールス》の場合、デッキ構築から大変なんだ
相棒の中で最弱!?
何でじゃ~!
相棒の中でもスタンダードからヴィンテージまで荒らしまくって、レガシー禁止・ヴィンテージで相棒ルール変更まで一時期禁止されていた壊れカードじゃないか!
1対1戦なら壊れカードだけど、統率者戦だと以下の3つの理由で弱い
- 相棒の中で唯一5色統率者を指定不可
- 2マナ以下のパーマネントが脅威でなければならない
- 非パーマネント呪文は縛られないが、そればかり頼ると本末転倒
相棒の中で唯一5色統率者を指定不可
相棒は全部混成2色マナで同条件じゃないか!
- 統率者戦禁止カードの《呪文追い、ルーツリー》
- 相棒条件上統率者戦で相棒指定できない《空を放浪するもの、ヨーリオン》
を除く相棒8枚を並べて比較すればわかるぞ
クリーチャー名 |
色 |
相棒条件 |
《深海の破滅、ジャイルーダ》 |
青黒 |
マナ総量が偶数のカードのみ |
《獲物貫き、オボシュ》 |
黒赤 |
マナ総量が奇数のカードと土地カードのみ |
《湧き出る源、ジェガンサ》 |
赤緑 |
マナ・コストに同じマナ・シンボルを2つ以上含むカードが入っていない |
《孤児護り、カヒーラ》 |
緑白 |
クリーチャー・カードが、猫やエレメンタルやナイトメアや恐竜やビースト |
《集めるもの、ウモーリ》 |
黒緑 |
土地でない各カードが、すべて共通のカード・タイプ |
《巨智、ケルーガ》 |
緑青 |
マナ総量が3以上のカードと土地カードのみ |
《黎明起こし、ザーダ》 |
赤白 |
各パーマネント・カードが、それぞれ起動型能力を持っている |
《夢の巣のルールス》 |
白黒 |
各パーマネント・カードが、それぞれマナ総量が2以下 |
偶数奇数、同じマナ・シンボルを2つ以上マナ・コストに含まない5色統率者は当然いる。
エレメンタルである《概念の群れ》なら《孤児護り、カヒーラ》を相棒指定可。
クリーチャー単ならどんな5色統率者でも《集めるもの、ウモーリ》を相棒指定可。
マナ総量が3以上や起動型能力を持つ5色統率者も当然多い。
一方、マナ総量が2以下の統率者では5色は現状不可能
2マナ以下のパーマネントが脅威でなければならない
苦労して《夢の巣のルールス》を相棒にして戦場に出しても、その報奨は、自ターンの間に墓地からマナ総量2以下のパーマネント呪文を1つ唱えられるだけ。
1対1戦なら2ターンに1回自ターンが回ってくるが、統率者戦では4ターンに1回しか自ターンが回ってこない。
さらにマナ総量2以下のパーマネント1つが脅威かというと・・・
非パーマネント呪文は縛られないが、そればかり頼ると本末転倒
インスタントやソーサリーならマナ総量の縛りがないとはいえ、非パーマネント呪文ばかり採用するならそもそも《夢の巣のルールス》いらないという矛盾が生じる。
統率者候補を考察する
マナ総量が2以下かつ白黒を含む統率者となると、《墨の決闘者、キリアン》《永代巡礼者、アイリ》《幽霊議員カルロフ》が思い浮かぶ。
- 《墨の決闘者、キリアン》は、3マナ以上の強力なオーラを採用できないためにコスト軽減効果が腐りやすい
- 《永代巡礼者、アイリ》は2つ目の起動型能力は強力だが、それまでにライフ回復手段、生け贄要員、1白黒と準備がかかりすぎるのが難点
- 《幽霊議員カルロフ》は、ソウルシスターズなら容易に統率者ダメージ21点を狙える
なら《幽霊議員カルロフ》かな?
ただし、ソウルシスターズはライフアドしか稼げず、対戦相手への妨害手段に乏しい。
かといって妨害手段としてヘイトベアーと組み合わせようにも、
- 3マナ以上の強力な妨害カードを採用できない
- ETB妨害するヘイトベアーとソウルシスターズの相性が悪い
- ヘイトベアーとソウルシスターズのスロットが別々で枠が足りない
といった問題点が多く、チグハグな動きになりかねない
3体ともダメじゃん(-_-;)
ほかにいないの?
《光輝の学部長、シャイル》も、モードを持つ両面カードのマナ総量はスタックと戦場以外の領域では第1面のみを考慮するため統率者指定できる。
しかし、+1/+1カウンターテーマで《黄金のたてがみのアジャニ》や《救われぬ者、クラヴ》など3マナ以上の強力カードを軒並み使えないのが痛すぎる。
うわ~手詰まり!?
いや。『統率者レジェンズ』で2マナ以下の共闘クリーチャーが多数収録されたので、以下の共闘コンビを統率者指定できる。
そして《綱投げ、アキリ》《林間の茨、ミアーラ》の組み合わせが、唯一《夢の巣のルールス》を相棒指定しつつマルドゥカラーで組めるぞ!
今回は、
- 2マナ以下の脅威を3色から採用しつつ、
- 本サイトコンセプトに従い無限コンボを使わず、
- 仲間内で嫌われないようにヘイトベアーを極力採用せず、
長く楽しめる方向でデッキ構築をしてみた。
デッキ内容
- カード名後ろに★があるのは、《夢の巣のルールス》で墓地から唱えられるカード
- カード名後ろに◆があるのは、本デッキのキーカード
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【統率者 2枚】
1 《林間の茨、ミアーラ/Miara, Thorn of the Glade》★
1 《綱投げ、アキリ/Akiri, Line-Slinger》★
【相棒 1枚】
1 《夢の巣のルールス/Lurrus of the Dream-Den》
【クリーチャー 16枚】
1 《エスパーの歩哨/Esper Sentinel》★
1 《ルーンの母/Mother of Runes》★
1 《セラの高位僧/Serra Ascendant》★
1 《石鍛冶の神秘家/Stoneforge Mystic》★
1 《雨ざらしの旅人/Weathered Wayfarer》★
1 《ドラニスの判事/Drannith Magistrate》★
1 《無私の霊魂/Selfless Spirit》★
1 《闇の腹心/Dark Confidant》★
1 《古牙の信奉者/Elderfang Disciple》★
1 《エルフの終末論者/Elvish Doomsayer》★
1 《スケムファーの報復者/Skemfar Avenger》★
1 《波止場の恐喝者/Dockside Extortionist》★
1 《凶兆艦隊の向こう見ず/Dire Fleet Daredevil》★
1 《酒場の悪漢/Tavern Scoundrel》★
1 《不吉な儀式の僧侶/Priest of Fell Rites》★
1 《隠棲した絵描き、カレイン/Kalain, Reclusive Painter》★
【インスタント 8枚】
1 《憤怒の嵐/Fury Storm》◆
1 《儚い存在/Ephemerate》
1 《剣を鍬に/Swords to Plowshares》
1 《悟りの教示者/Enlightened Tutor》
1 《吸血の教示者/Vampiric Tutor》
1 《赤霊破/Red Elemental Blast》
1 《偏向はたき/Deflecting Swat》
1 《ラクドスの魔除け/Rakdos Charm》
【ソーサリー 16枚】
1 《浄火の嵐/Empyrial Storm》◆
1 《髑髏の嵐/Skull Storm》◆
1 《セヴィンの再利用/Sevinne’s Reclamation》
1 《スラムの巧技/Sram’s Expertise》
1 《副陽の接近/Approach of the Second Sun》
1 《悪魔の教示者/Demonic Tutor》
1 《毒の濁流/Toxic Deluge》
1 《苦痛の命令/Decree of Pain》
1 《ギャンブル/Gamble》
1 《汚損破/Vandalblast》
1 《信仰無き物あさり/Faithless Looting》
1 《Wheel of Fortune》
1 《滅ぼし/Damn》
1 《無慈悲な追い立て/Merciless Eviction》
1 《破滅の根本原理/Ruinous Ultimatum》
1 《全ては塵/All Is Dust》
【アーティファクト 17枚】
1 《魔力の墓所/Mana Crypt》★
1 《モックス・ダイアモンド/Mox Diamond》★
1 《影槍/Shadowspear》★
1 《探検の地図/Expedition Map》★
1 《多用途の鍵/Manifold Key》★
1 《頭蓋骨絞め/Skullclamp》★
1 《太陽の指輪/Sol Ring》★
1 《旅人のガラクタ/Wayfarer’s Bauble》★
1 《先駆者の長靴/Trailblazer’s Boots》★
1 《血に飢えた刃/Bloodthirsty Blade》★
1 《稲妻のすね当て/Lightning Greaves》★
1 《精神石/Mind Stone》★
1 《オルゾフの印鑑/Orzhov Signet》★
1 《ラクドスの印鑑/Rakdos Signet》★
1 《ボロスの印鑑/Boros Signet》★
1 《精霊信者の剣/Sword of the Animist》★
1 《思考の器/Thought Vessel》★
【エンチャント 6枚】
1 《死者の宝箱/Dead Man’s Chest》★◆
1 《土地税/Land Tax》★
1 《蘇生の天使/Angelic Renewal》★
1 《浄化の印章/Seal of Cleansing》★
1 《光輝王の昇天/Luminarch Ascension》★
1 《死者の神のお告げ/Omen of the Dead》★
【プレインズウォーカー】
なし
【土地 35枚】
1 《Badlands》
1 《Plateau》
1 《Scrubland》
1 《血の墓所/Blood Crypt》
1 《聖なる鋳造所/Sacred Foundry》
1 《神無き祭殿/Godless Shrine》
1 《血染めのぬかるみ/Bloodstained Mire》
1 《乾燥台地/Arid Mesa》
1 《湿地の干潟/Marsh Flats》
1 《無限地帯/Myriad Landscape》
1 《サヴァイのトライオーム/Savai Triome》
1 《真鍮の都/City of Brass》
1 《宝石の洞窟/Gemstone Caverns》
1 《マナの合流点/Mana Confluence》
1 《統率の塔/Command Tower》
1 《死者の原野/Field of the Dead》
1 《すべてを護るもの、母聖樹/Boseiju, Who Shelters All》
1 《ファイレクシアの塔/Phyrexian Tower》
1 《風立ての高地/Windbrisk Heights》
1 《ヨーグモスの墳墓、アーボーグ/Urborg, Tomb of Yawgmoth》
1 《古えの墳墓/Ancient Tomb》
1 《陰謀団の貴重品室/Cabal Coffers》
1 《ならず者の道/Rogue’s Passage》
1 《カー砦/Kher Keep》
1 《聖遺の塔/Reliquary Tower》
1 《ボジューカの沼/Bojuka Bog》
2 《平地/Plains》
2 《冠雪の平地/Snow-Covered Plains》
2 《沼/Swamp》
2 《冠雪の沼/Snow-Covered Swamp》
1 《山/Mountain》
本デッキの勝ち筋
《綱投げ、アキリ》《林間の茨、ミアーラ》を展開する
どちらも2マナと軽量なのでサッサと出してしまう。
マナ・アーティファクトを展開していれば《綱投げ、アキリ》はパワー2~3程度になるし、《波止場の恐喝者》で宝物トークンをばら撒けば、統率者ダメージ21点も夢ではない。
《林間の茨、ミアーラ》もエルフ・カードこそ少ないが、自身が除去されても1枚ドローに変換できてアド損しないので出し惜しみは不要。
再キャストも4マナで済むので、キーカードのためにもそれぞれ2回ずつは出しておきたい
《夢の巣のルールス》を出し、こまめにアドを稼ぐ
共闘+相棒によりマナフラッド受けは完璧。
序盤展開したクリーチャーやアーティファクトが除去されたら《夢の巣のルールス》を出し、再展開してアドを稼ぐ。
特に、サクり台+宝物トークン2個生成できる《酒場の悪漢》は、《綱投げ、アキリ》《林間の茨、ミアーラ》《夢の巣のルールス》全てと相性抜群!
また、統率者と異なり《夢の巣のルールス》自身が除去されると困るので、《不吉な儀式の僧侶》《死者の神のお告げ》《蘇生の天使》で対応したい。
一方的なリセットカードとキーカードでアド差を広げ勝利する
インスタントやソーサリーはマナ総量の制限がないので、強力なリセットカードで中盤以降の対戦相手の脅威に対応する。
《啓示の刻》のような全除去ではなく、自分のアーティファクトを破壊しないリセットカードを選ぶのがポイント!
《綱投げ、アキリ》の打点を下げないで済むよ!
本デッキのキーカード
『統率者2018』の嵐サイクルの3枚。
統率者ストームと言いたくなるようなコピー能力を持つ。
共闘クリーチャーを2枚統率者指定している場合それらを唱えた回数の合計を参照するため、《綱投げ、アキリ》《林間の茨、ミアーラ》を2回ずつ唱えていれば4回コピーできる。
特に強力なのが《髑髏の嵐》!
他のリセットカードで更地にした後に撃てば、5回分でライフを1/32減らせるぞ!※
※端数切り上げなので実際はそれより少ない。例えばライフ40点の場合、40⇒20⇒10⇒5⇒3⇒2と1/20相当になる。
『イクサランの相克』初出のレア・エンチャント。
対戦相手のクリーチャーにエンチャントし、そのクリーチャーが死亡した時に財宝(そのクリーチャーのパワー数分オーナーのライブラリートップのカード)を奪える。
- 追放され続けている限りなので、死亡したターン以降のターンに取っておける
- 任意のマナを望むタイプのマナであるかのように支払える
- 《夢の巣のルールス》で使い回せる
といったメリットがある。
除去呪文でも良いけど、《血に飢えた刃》も装備させてパワー2上げつつ同士討ちさせると海賊感があってなお良し!?
さいごに
本サイトコンセプト上無限コンボは採用しなかったが、2マナ以下のパーマネントを利用する無限コンボなら、墓地に落ちたコンボパーツを《夢の巣のルールス》で再展開することができる
ブラッドクランクと呼ばれる、探索カウンターが3個以上乗った《血の長の昇天》+《精神クランク》による無限ライブラリーアウト&無限ライフロス。
ペインター・グラインドストーンと呼ばれる、《絵描きの召使い》+《丸砥石》による無限ライブラリーアウト。
《レオニンの光写し》+《煙霧の連鎖》により無限魔技で自軍クリーチャー無限強化。
コンボ中手札を失っても《夢の巣のルールス》でリカバリーが利くよ♪
また、デッキ全体のマナ総量が低めなので、《天使の嗜み》がなくても《むかつき》を見切り発車出来なくはない。
その場合のフィニッシャーは、ストームを稼ぐよりは《不快の夢》の方が早いね
コミュニティに《タッサの神託者》+《Demonic Consultation》コンボ使いがいるなら、《天使の嗜み》も腐らないぞ!
ついでに
『Secret Lair x Stranger Things』で《Will the Wise》《Lucas, the Sharpshooter》が登場したため、《夢の巣のルールス》相棒指定で白青黒赤デッキが組めるようになった。
固有色で悩んでいた時間を返せ(違う
コメント
無茶振りに応えてくださりありがとうございました。
これらを参考に予算の許す中でデッキを組んでみたいと思います。
こちらこそリクエスト有り難うございました。
デッキ構築の縛りが強い反面、デッキテーマの自由度が高い印象でした。
今後、新規セットが出た時に採用検討する余地も大きいです。
《夢の巣のルールス》愛で長く楽しんでくださいね。