いまさら聞けない話シリーズでは、統率者戦で遭遇するキーワード能力・処理・ルールの内、ややこしいものをピックアップしていくよ
今回の話は特別な処理
『カルドハイム』で新登場した予顕にちなみ、今回は特別な処理について考察してみる。
特別な処理?
そんな言葉、予顕の注釈文にないよ?
特別な処理とはゲームの考え方に関するルール。
ざっくり言うとプレイヤーが優先権を持っているときに行える、スタックを用いない処理のことだ
あ~、確かに予顕することはスタック用いないね
2021年1月現在のスタンダード環境でも、相棒を持つカードを(3)を支払ってゲームの外部から手札に加えることは特別な処理に当たる。
なので、スタンダードプレイヤーにとっても特別な処理は馴染みがあるはずだけど、予顕することは想定外にややこしい事態になっている。
なぜ予顕はややこしいか
一見すると、予顕は待機と変異を混ぜたような能力である。
追放することは待機みたいだし、裏向きにすることは変異みたいだもんね
ところが、予顕はクリーチャー、ソーサリーだけでなくインスタントにも存在するせいで、スタンダードプレイヤーにとってややこしくなってしまっている。
ん?
なんか問題?
多くのプレイヤーは、インスタントタイミングで特別な処理する事に慣れてないんだ
例えば、待機も変異も、予顕と同じく特別な処理を含んでいる。
- 待機:待機を持つカードを手札から追放
- 変異:裏向きのパーマネントを表向きに
ところが、待機と変異は当時のスタンダード登場時から、プレイヤーが混乱しにくい工夫がされていた。
待機の工夫
待機という能力自体は、手札からスタックに置くことで唱え始められる場合ならいつでも待機できる。
つまり、待機を持つインスタントや、待機と瞬速を持つクリーチャーカードなら、インスタントタイミングで待機できる。
しかし、実際に待機を持つカードはクリーチャー、アーティファクト、ソーサリーしか存在しない。
なので、特別な処理を意識しなくてもソーサリータイミングでしか待機せずに済んだ。
変異の工夫
変異は、本来のマナ・コストではなく(3)を支払うことで、裏向きで2/2の、文章やカード名やクリーチャー・タイプやマナ・コストを持たないクリーチャーとして唱える。
つまり、裏向きにすること自体は特別な処理ではないしソーサリータイミングなので悩むことがない。
そして、表向きにする特別な処理をする際にも既にクリーチャーとして存在しているためカード・タイプを意識する必要がなかった。
予顕がややこしい理由1:予顕することはカード・タイプに影響されない
予顕は、あなたのターンの間という縛りこそあれ、優先権を持っているならいつでも(2)を支払って裏向きに追放できてしまう。
つまり優先権を持ってさえいれば、カード・タイプの影響を受けず、たとえカード・タイプがクリーチャーやソーサリーであっても、予顕する=(2)を支払って裏向きに追放できてしまう
カード・タイプとタイミングが合わないのね
予顕がややこしい理由2:予顕コストで唱える=予顕することではない
予顕するとは、(2)を支払って裏向きに追放する特別な処理のこと。
予顕コストで唱えることは、単に代替コストで唱えているだけに過ぎない。
代替コストで唱えているだけだから、カード・タイプの影響は受けるってことね
注釈文がないと、予顕+予顕コストしか書いてないため、あたかも予顕コストで唱えることが予顕するように誤って読みかねない。
この書き方は想起と同じだけど、
- 想起:正規コストと想起コスト
- 予顕:正規コストと予顕コストと予顕するコスト(2)
と予顕はコストが3つも存在するので混乱しやすいな(;一_一)
さいごに
特別な処理って他にもあるよね?
今回は予顕に関する部分だけ抜粋したが、全プレイヤーが無意識に行っている土地をプレイすることも特別な処理に該当する。
一方で、リシドというマイナー部族や、《待ち受ける禿鷹》など個別カードの効果として存在する特別な処理も多い。
個別カードは遭遇頻度が低いので、都度覚えれば十分だろう
ちなみに、スタックを用いずに処理することはもっと範囲が広く、特別な処理のほか、常在型能力、マナ能力、状況起因処理、ターン起因処理が存在する。
スタックを用いずに処理することは基本的に無意識に行っているだろうから、あまり気にする必要はないかな
今回の予顕も、スタンダードなら基本的にメイン・フェイズに予顕するので問題は起きにくい。
一方、統率者戦だとメイン・フェイズ以外に一時的にマナを得るカードも多いので、特別な処理を意識する可能性が高い
予顕を使いこなして、統率者戦でも戦斧を掲げよ~!
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